Anonymous
私もこの説をよく聞くのですが、学術的な報告は読んだことがありません。人間言語はさまざまな周波数帯の音を使います。例えば、母音はいろいろな周波数帯にまんべんなくエネルギーを持っていますが、「ま」や「な」など鼻にかかった音(鼻音)は低い周波数にエネルギーが集中しています。逆に「さ」などの摩擦音は非常に高い周波数エネルギーを持ちます。もしかしたら、摩擦音が多く使われる言語は、全体的に高く聞こえるということもあるかもしれません。
この説は、全体的な声の高さ(音声を発するときの基本周波数)を問題にしているのかもしれません。しかし、基本周波数は男性と女性で大きくかわりますし、大人とこどもでもまったく違います。話す相手によって、基本周波数が変わることもよくあります(例えば赤ん坊に話すときに、声が高くなる)。もちろん声調やアクセントがある言語ではその点も考慮に入れなければなりません。昔、日本人のお母さんは赤ちゃんに対して高い声を使わない、という誤解がありましたが、それはお母さんがアクセントを含んだ単語を多く使うから、という理由でした。
もし学術的に示すのであれば、完全なバイリンガルの方に言語だけを変えてもらい、子音や声調などもしっかりコントロールして比較する必要があるでしょう。
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