「そんなことを知ってどうするんだ?」
という第三者の声が聞こえてきそうですが、大丈夫です。僕はわかります。マニアとはそういうものです。
80年代に一世を風靡したホイチョイプロダクションの「見栄講座」という本があります。世の中の様々な場面での見栄の張り方が書かれているそうです。
先日、その一部を見せてもらう機会がありました。フランス料理店でいかに見栄を張り、そして「女性をおとす」か、という、表面的には最高にゲスな内容でした。
しかしその人を食ったような文章の行間からは、知性と教養、そしてレストランへの愛がドバドバ漏れ出ており、なるほどこれは単なる生臭いハウツー本ではないんだな、と感嘆しました。
その中に、フランス料理店の店選びにおいては、グルメガイド的なものよりむしろ業界専門誌を読め、という一節がありました。これは余程のレストラン好きでないと辿り着けない結論でしょう。
質問者さんはもちろん見栄を張るのが目的ではないでしょうが、このアドバイスはそのまま生きると思います。
飲食の業界専門誌には、一般書には絶対出てこない、オペレーション、原価設定、仕入れルート、経営などのことが具体的に店ごとにも書かれています。
例えば柴田書店で言うと、「月刊専門料理」では高級レストランのことが、「月刊食堂」ではカジュアル店やチェーン店がそれぞれ対象となっています。他にもカフェやパティスリーの専門誌などもあります。
特に「月刊専門料理」は、食材や料理技術そのものにも触れられており、めちゃくちゃ内容が濃いです。ぜひバックナンバーをチェックしてみてください。
2年