LK-99の話題は超伝導業界でもよく上がっています.

私自身は追試を試みてはいませんが,現時点で公開されている電気抵抗率のデータや磁化率のデータから超伝導である証拠とは言えない段階だと,私自身は考えています.

世界中で追試の報告が出てきていますが,半導体である結果も出ており,今後の展開に中止したいです.

質問の内容に関して,LK-99を対象とは考えずにお答えします.

まず,常温超伝導ができた場合の革新的な展開につながる可能性ですが,物性物理学の新研究分野として,間違いなく世界中で多くの研究者が参入します.超伝導デバイスの研究も進められており,その応用例も多様化していますので,応用物理学,超伝導工学の分野にも新分野が形成されると思います.ただ,実際に実用デバイスとして社会に浸透するのには発見後数年以上はかかると思います.

次に,仮に常温超伝導ができたとして,そこに大電流が流れる場合と,そうでない場合ですが,

試料全体が均一にその常温超伝導体であれば,大電流が流れると思います.磁束ピンニングがきかないようなきれいな単結晶だった場合,超伝導電流量は小さめになる可能性もありますが,基本的に均一試料では大電流は流れると思います.一方,ほとんどが目的物質でなく,目的物質が島状に点在している(海の中に浮かぶ小さな島だけが常温超伝導体である)場合,大回りの電流は流れませんので,微小な超伝導電流が検知されます.

LK-99では磁気浮上の動画が出ていますが,仮に本物の常温超伝導体であれば,大回りの電流が流れていることになります.

1年

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Yoshikazu Mizuguchiさんの過去の回答
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