テーブルトークロールプレイングゲーム(Tabletalk Roleplaying Game、略してTRPG)ですね。この世に生まれたのが50年ぐらい前で、コンピュータが家庭に入り込む前、紙とペンで遊ぶゲームです(このため、海外では Pen & Paper というジャンル呼びもあります)。

「TRPGとは、参加者が集まって、会話によって共有される架空世界を舞台として、参加者ごとに固有の登場人物(駒)を操作することにより、課題を解決する過程を楽しむ遊び」といったんはまとめておきます。

会話によって進行する遊びなので、テーブルを囲んで、「読み聞かせ」みたいな雰囲気で、おはなしする人がいて、おはなしに参加する人がいる、というのが最初に描いていただきたいイメージです。課題を解決する過程が「ものがたり」となりますから、おはなしの進行役が大抵は1人います。この人のことを何と呼ぶかはまちまちなのですが、本回答では「進行役」と書きます。

次に思い描いて欲しいのは、コイントスです。昔の映画とかで、2人がお互いのプランを持ち寄ってどっちの案を採択するか決めるときに、コインを一枚真上に指ではじいて手の甲に落とし、表か裏かを当てた方が決定権を得る、というシーンがあります。これと同じように、TRPGは会話で進む遊びではあるんですが、お互いのイメージがどうなるかが割れた時、コイントスと同じように、「何か」を使って決めてしまう、という手法をとっています。これは参加者同士の公平性という意味でもありますし、結末が決まっていないことによるドキドキを楽しむため、という要素もあります。この「何か」というのが「ルールブック」と「サイコロ」が伝統的に多いです。

ええ、いま「ルールブック」と言いましたが、TRPGというのは、物理的な【本】の形をとることがままあります。ルールブックは、共有する架空世界について、共通認識を持つための資料であったり、参加者ごとの固有の登場人物(駒)についての記述の仕方をまとめていたり、どういう状況であればどんな決め方をするのかという事例をまとめた本となります。あと、はじめて遊ぶ人たちでも迷わないように、どういった進行をするのかという部分についての手ほどきも含まれています。とても多くの機能を詰め込まざるを得ないため、とっつきにくくなりがちで、かつなかなかボリュームのある本ですから、ちょっとした辞書みたいで、お値段もそれなりにします。

オンラインを介さずに遊ぶとすると、仲の良い4-5人が公民館の一室を借りて、テーブルを囲んで、ルールブックやノート、筆記具、サイコロや駒、ホワイトボードなんかを机の上に並べて集まります。それから飲み物とかお菓子を備え付けつつ何時間も楽しくおしゃべりして、進行役の用意した舞台で、各登場人物(駒)の行く末がどうなっていくのかを、ドキドキハラハラしたり、大笑いしながら体験していく、、とかですね。

TRPGは、ルールブックという【本】によって、遊び方にある程度のまとまりがあるので、大抵はルールブックの名前が、遊ぶゲームのタイトルになります。生まれてから今日まで、毎年何種類も出続けているので、とても沢山の種類があるわけですが、最近映画になった「ダンジョンズアンドドラゴンズ」や、遊んだ動画が沢山配信されている「クトゥルフの呼び声」なんかが有名どころでしょうか(どちらも海外出版物を翻訳して日本語で遊べます)。日本国内で作られたものとしては、「ソードワールド」とかかな。ファンタジーもの、現代異能もの、なんかがジャンルとしては多いと思います。

……ということで、ひとまずは簡単に。

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akitoさんの過去の回答
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