ご質問ありがとうございます。私もスマート家電IoT機器を設置する際に軒並み2.4GHzにしか対応していないことが気になって調べたことがありました。IoT機器メーカーからの明確な回答を得たわけではないですが、調べた結果電波法での5GHzに対する扱いを考えると、2.4GHzのみに対応する理由はおそらくこれではないか?と思われるものがありましたので共有します。

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5GHz帯Wi-Fiの屋外利用は禁止って本当? 覚えておきたい「おそとWi-Fi」のルール | Wi-Fiコラム Powered by NTTBP

日常的に使っている5GHz帯のWi-Fiは、実は基本屋内限定だと知っていますか? 理由と、関連する電波法についてご紹介します。

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5GHz帯の電波は航空無線や気象レーダーといった屋外において重要な役割を果たす周波数帯であるため、電波法上屋外での利用が禁止されています。そのため、基本的には屋外に電波を発するような状況で利用し続けることはできません。この点で、壁際などに置かれているIoT機器はあまり向いていない事がわかります。

しかし、他のWiFiを利用する機器は積極的に使っているので、なぜそれが問題にならないかと言えば、例外がありW56(5.6GHz)はDFSという機能により、航空無線や気象レーダー等からの干渉が確認されない限り使って良いということになっているからです。(干渉があった場合は30分停波後に、1分間のスキャンをして問題なければ再開)この観点でIoT機器が30分通信できないとなると面倒なので5GHzを利用するのは不利だと言えます。

さらにそもそもの電波としての特性として5GHzと2.4GHzでは、周波数が低い2.4GHzのほうが障害特性が高いです。(ラジオのAM波とFM波では、AMのほうが遠くまで聞こえるのと同じ)壁などを通じて通信するような利用場面が多く想定されるIoT機器では2.4GHzのほうが向いているでしょう。また通信データ量に関してもIoT機器は限られたパケットしか使わないため、5GHzを使うまでもないと言えます。また同じ距離で通信しようと思った場合、周波数が高いほうが高い出力が求められます。すなわち消費電力も高くなります。

以上を総合して考えると、わざわざ5GHzにまで対応して構成部品の単価を上げるモチベーションもなく、2.4GHzのみで十分カバーできるため、2.4GHzしか対応していない、ということなのかなと思います。

2023/11/30投稿
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