断言しますが、克服しちゃダメです。
今の気持ちを隠そうとか消そうとすると、地獄の始まりです。
嫉妬する自分のことを、作家である自分の大事な個性・視点として認めてあげてください。
そして、その嫉妬心を、解消させようとするのではなく、どうやって漫画の中に描くかを必死で考えてください。
出来事、人、この世の全ては、描き手の視点によって見え方が変わります。
あなたの視点をどれだけの深度で出せるか。
それがあなたならではの作品を世に出すためのエンタメの勝負どころと言っても過言ではないです。
あなたは嫉妬をするタイプの人間なのに、その視点をダメだと自分で否定し、消そうとして、嫉妬しない人の視点を偽装しようとすることは、作家として命取りです。
あっという間に、突っ込みどころはないが特筆すべきところもない印象の薄い作品を連発する作家の出来あがりです。
嫉妬する心を克服したいと考える部分まで含めて、自分の心の動き、頭の使い方を見つめて、愛して、面白がってください。
面白がってください!!
あなたの面白いところなんですよ。
大事なことなんで3回書きました。
人としては確かに面倒な部分かもしれませんが、面倒な感情を書く作家さんは、古今東西愛されてきたことに目を向けてください。
主人公や、脇役、ライバルでもいいです。
あなたの心の中にある嫉妬のタネをもっと面白く育てて、キャラの言動に活かしてください。
まずは誰にも見せなくていいので、思いつく限りの辛辣なこと、世の中に対してイラッとしていることを書き募ってみてはいかがでしょうか?
きっとね、どれほど嫌なことを書こうと思っても、意外と優しさに溢れたものになる気がしますよ。
だってあなたは、自分の感情をくだらないと俯瞰して見られる作家さんです。
どんなに描き連ねようと、客観性を失わず、ユーモアや優しさを持った上で、負の感情を作品に昇華することが出来る方だと思います。
とにかく批判は十分できているので、もう少しバランス良くなることを目指してください。
自分への批判精神と同じ量だけ、自分の視点を面白がって好きだと感じる気持ちを持って欲しいです。