玉ねぎの量が少ない場合は、それは良い方法になり得ます。実際僕もそのやり方を採用しているレシピがあります。
ただし、電子レンジ加熱にはひとつ重大な欠点があります。玉ねぎを鍋で調理するというのは、火を通すという目的だけでなく、玉ねぎ臭さを飛ばす目的があります。少量であれば、なおかつ風味の強い他の材料をふんだんに使うのであれば、最終的にあまり気にならなくなりますが、そうでなければそれが好ましくないフレーバーとして残ることがあります。
なので、電子レンジで加熱したとしても、その後鍋に移した後、臭気を飛ばすように炒めるのがセオリーとお考えください。そうなると、結局二度手間なので最初から鍋で炒めた方がいいや、洗い物も増えないし、というのが僕の基本的な考えではあります。まあこのあたりの「どういう作業を負担に感じるか」は人それぞれですので、そこはあくまで自分にとって快適なやり方を選択すればいいわけです。
オニオングレイヴィはまさに「玉ねぎを大量に使う」料理なので、ことさらしっかり臭気を追い出す必要があります。なので、本来は多めの水をグラグラ沸かしながら茹でることで、蒸気と共に臭気をしっかり飛ばすわけです。逆に言えば簡易版は、多少臭気が残りやすいという(簡易さとバーターの)欠点もあるということになります。ましてそれが電子レンジだと、なかなかの惨事になり得ます。
玉ねぎ以外は、バンバン電子レンジを活用していいと思います。ベジ料理ではターメリックと塩を入れた水で野菜を蒸し煮するという工程が頻出しますが、これなんてまさに電子レンジ向きです。
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