結城浩:あなたと彼氏は別の人間なのですから、喜ぶポイントや悲しむポイントが異なるのは特に不思議ではありません。人間関係は神秘に満ちています。異なる人間なのになぜか惹かれ、相手に対する発見があったり、自分に対する発見があったり、そして二人がいることによる意味を見出したりするものです。 二人がお互いを理解するために、思っていることや感じていることを相手に伝えたり、いままでの自分とは違う考え方であってもそれに合わせてみたり、あるいは相手の方に合わせてもらったり、さらには、二人で初めていっしょにできることを考えたり……そのようなさまざまな「変化」をくぐりぬけてみてはどうでしょうか。 二人が、感情を分かち合わなければいけないわけではなく、また感情を分かち合わなくても構わないわけでもありません。離れていても大丈夫なのが正しいわけでもないし、離れていたら寂しいのが正しいわけでもありません。正しさを決定して答え合わせをしているわけではなく、違いを認めたり、お互いに「歩み寄ったり」しつつ、距離感を探っていくものではないでしょうか。 最初から「違いを乗り越えよう」のように頑張りすぎずに、まずは自分はこういうところがある、相手はこういうところがある、という話題を二人のあいだに持ち出して、ざっくばらんに話してみてはどうですか。 私たちはみな人間なのですから、一回や二回で答えが出るわけではありません。あれこれ迷ったり、ぶつかったり、悩んだりしながら、いい感じの距離感を見つけていくのがいいんじゃないでしょうかねえ。もちろんその結果として、いい感じにお互いがハッピーになることもあるでしょうし、どうにも折り合いが付かない場合もあるでしょう。それもまた、いろいろ試してみないとなんともわからないと思いますよ。 片方だけが担うわけではなく、二人が協力して担いあうというのがポイントです。 いい感じに進むといいですね。(もっと読む)
こころのお医者さん®︎:この傾向は今お付き合いされている彼氏さんのみに当てはまるわけではないのでは、これを機にお別れしたとして、次の彼氏さんも同じことが起こりうるのでは、というのが私の予想です。 というのも、そもそも男性は共感が苦手であることが多いからです。共感では問題解決しないため、共感することに意味を見出せないのです。 女性のあなたは感情を共有することがお付き合いにおける優先事項である一方で、男性の彼は感情よりも物理的なこと、言ってしまえばセックスが優先事項なのでしょう。 この違いは相性の問題ではなく、単に性差と呼べるものなのだと思います。つまり、ほぼすべてのカップルにこの傾向はあるものと考えています。 一方で、共感が苦手ではない男性もいるにはいます。 女性は共感を求めていることを知り、そう振る舞う練習をしてきた男性です。そして、その練習の結果、女性の言動に自然と寄り添えるようになった男性は非常にモテます。共感できる男性は絶対数が少ないからです。(逆に言うと、共感しておけばモテますぜ!男性諸君!) とはいえ、わかってもらえないと寂しい気持ちもわかります。共感してほしいですよね。 わたしから二つの対処法をお伝えさせてください。 ①わかりやすい分野で彼氏に「共感してほしい!」と可愛くお願いする あなたにとって、共感が本当に大事であることをアピールするのです。彼氏さんがあなたを大切に思っているなら、少しずつ頑張ってくれるのではと思います。 ただし、すべての面で共感してもらうのはかなり難しいと思います。好みが分かれるようなもの、たとえば好きな小説や映画、ドラマのシーンなどは共感が難しいかと思います。男性は共感よりも議論を好むので。 でも、たとえば「焼肉おいしかったね!」「お花がきれいだね!」「サウナ気持ちいいね!」などの一般的な感覚であれば彼氏さんも共感しやすいかもしれません。範囲を絞ることで共感してもらうハードルを下げましょう。 ②共感は彼氏ではなく、女友達やネットに求める これがかなりおすすめです。というのは、結局男性は共感してくれないことが多いから(笑) 女友達に愚痴って、「わかる〜!」と言ってもらえるだけで楽になりますよね。すべての共感欲求(そんな言葉はありませんが)は女子会で満たしましょう。 SNS(Twitterなど)もおすすめです。ただし、彼氏にアカウントを教えないことがポイントです(新しくアカウントを作りましょう)。彼氏に教えたらやっぱり共感してほしくなってしまうので……彼氏との交流の場ではなく、あくまで共感欲求を満たすためだけの場所にしましょう。 あなたが今、彼のことを好きだと思っているなら、ご相談内容を理由にお別れするのはあまりにもったいないと思います。すべての男が大なり小なり物理的な距離を優先するので。 ただし、もし、他の価値観(例えば時間へのルーズさや金銭感覚など、性差とは呼べない人類において普遍的な価値観)で合わないと思うことがあったなら、そのときはお付き合いを考え直してもいいかもしれません。これは友人関係でも同じですね! 好きな人とお付き合いできる幸せはそうそう手に入れられるものではありません。ぜひ大事にしてくださいね。素敵な恋愛をしてください! (以上は女性の私が見た男性論であり、男性諸君は異論もあろうかと思います。あしからず!)(もっと読む)
菅野 由弘:「共感が得られないととても寂しい」その寂しさを感じる心こそが、全ての源だと思います。さて、その寂しさを解消出来るか、そう簡単ではないと思いますが、出来ると思います。 「共感」って何でしょうか?例えば、食べ物、味の好み。あなたと彼氏とで、全ての好きな食べ物は一緒ですか?味はどうでしょう?全ての好きな音楽は一緒ですか?映画は?山と海のどちらが好きですか? これらの全てが一致して「ポイントが合う」ということは無いと思います。双子だって様々な違いがあるのですから、況してや、別々の人生を歩んできた二人が「まるっきり同じ」などということはあり得ないのではありませんか? ここでもう一度「共感」って何でしょうか?例えば、あなたが好きなものと、彼氏が好きなものとは当然違うとします(全部同じだったら、座布団かぶって引っ込みます)。そして、彼はこれが好き、私はこちらの方が好き、彼はこれは嫌い、私は大好き、ということがお互いわかり合えたら、これこそが「共感」しあえたことになります。全く初めてのものに出会ったとして、「きっとこれは彼が好むだろう」と類推出来るとすれば、これこそが「共感」です。未知の味に出会ったときに、「きっと彼はこれを好む」しかし「私は嫌いだ」ということが共有出来ることこそ「共感」だと思います。従って、「彼はきっとこれを喜ぶ」しかし「私は喜べないだろう」ということをお互いわかり合うことが「感情を分かち合ったこと」になるのです。彼が喜ぶことを、私も喜ばなくては「感情を分かち合ったこと」にならないわけではないですし、無理にお互いに合わせあう必要もありません。二人は違う生き物である。そのお互いの距離を測り合うことこそが大切です。その距離は縮める必要も、乗り越える必要も無く、「そのまま」で良いのではないでしょうか。 もちろん、「彼が好き」で、「私が嫌いだった」ものを、彼の影響で、「私も好きになってしまった」とすれば、それはそれで素敵なことです。また、「物理的に距離が離れているととても寂しい」ことを、彼が共感して、「縮めよう」とすることも素敵だと思います。が、仕事の関係などでそれが叶わないとしても、あなたが「物理的に距離が離れているととても寂しい」と思っていることを知って、理解して、一緒に寂しがってくれるようなら、それで良いでは有りませんか。(もっと読む)