とにかく、難易度の高い調理法、というイメージです。言うなれば普通にパスタ作るのが「米を炊いてる間にカレーを作る」だとしたら、ワンパンは「ビリヤニに挑戦!」という感じ。

もちろんビリヤニにはビリヤニにしか無い味わいがあるから挑戦するわけですし、ワンパンもスパゲッティ・アサッシーナやフィデウアなど、そうでなければならないレシピがあります。

しかし実際は、普通のパスタのジェネリック的に扱われているレシピも多い印象です。パスタ料理の多くはカレーよりずっとシンプルなだけに、ワンパンの難しさはかえって際立ちます。挑戦のし甲斐があるとも言えますが。

昨今のレシピは、[時短・簡単・失敗しない]が求められがちであり、ワンパンパスタもこのニーズに即したものと受け取られがちなように見えます。しかし実際は逆です。時間は余分にかかり、難しく、失敗の可能性も出てくる。

もちろんコンロが一口しか無い環境であれば、たとえ技術的に難しくても、ワンパンを極めることに確実なメリットがあります。僕もかつて会社の寮住まいだった時代には散々やりました。カペッリーニを使ったスープパスタ的なものにはとても向いているというのがその時の実感です。

しかしそういう状況でもなければ、ワンパンパスタは、少なくとも普通のパスタ料理を一通りマスターした後に挑戦すべき、極めて趣味性・ゲーム性の高い調理法だと考えた方が良いのではないかと思っています。

2024/04/25投稿
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