意図的な方針ですね。理由は次の2つです。

①競争につながる要素を排除したい

②ノイズが目に入らないようにしたい

記事一覧ページを作るとき、全員が納得する表示順やフィルタリングの仕様を決めるのが難しいと考えています。

トレンド順に並べる場合、「どの指標を用いて順序付けするか」という点が非常に難しく、皆が納得の行く順位にすることは不可能です。私達の多くがいつまで経ってもGoogleの検索結果に不満があるのと同じ感じです。

ランキングを作ると、大なり小なり競争が発生することになります。そしてランキングのアルゴリズムは何かしら偏るのでハックすることが可能になります。SEOのハックみたいな感じですね。

よくあるのはインプレッションを指標としてランキングにすることですが、当然ながら「人々の注目を集める記事」= 「質の高い記事」とは限りません。安易にランキングを作ると「◯◯な私がオススメする△△ 30選」のような記事が上位に並ぶことになります。頑張って記事を書いた人は「なんであの記事が自分より上なの?」とモヤっとするかもしれません。

noteでは注目記事は人力で選定しているという話を過去に読んだ記憶があります。これは現状ベストなやり方だと思います。しかしながら個人〜少人数で運用するサービスではなかなか難しいんですよね。

一方で新着順に並べる場合も少し大変です。投稿された全ての記事を表示する場合、ノイズが多く含まれることになります。自分と真逆の価値観の主張の強い記事が目に入ると不快に感じられることもあると思います。

例えば、はてな匿名ダイアリーには、ときどき自分が大好きなインターネットテキストが投稿されたりしますが、一覧ページを見るとどうしても「攻撃的な人が集まっている場所」という印象を受けてしまいます。

https://anond.hatelabo.jp/

不快な記事をフィルタリングするという手もありますが、利用規約に違反しているとは言い切れない微妙なラインの記事をどう扱うか、という点が非常に難しいんですよね。

このように考えていくと「じゃあパーソナライズすれば良い」という結論に行き着くのですが、パーソナライズは膨大な投稿がなければ成り立ちません。自分の好みが狭いユーザーの場合、その好みの記事が高頻度で投稿されない場合、タイムラインの流れが遅くなります。また、パーソナライズのアルゴリズムが完璧でないことはXやThreadsを見ればわかると思います。

というわけで、しずかなインターネットではプラットフォーム上の利用者の空気感が、他の利用者の空気感や気分に影響を与えないことを優先し、完全に切り離すようにしています。

(ユーザーの検索機能は今後つけようかなーという気持ちもあります。まだ固まっていません)

ちなみにZennは最初から検索機能も一覧ページもありました。人をたくさん集める場所にしたければ一覧ページとかはあった方が良いと思いますね。

しずかなインターネットは、割り切って「物足りなさ」を選んだ感じです。

2024/03/18投稿
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