音楽については専門外ですので別の例を引きますね。
国家による芸術支援というと、実は旧ソ連がそこそこ有名です。
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では旧ソ連でどのようなものが有名かと言いますと「戦争映画」です。
トルストイ『戦争と平和』の映画版です。
原作小説は群像劇と呼ばれ、戦争シーンもあれば個々人の人間のやり取りもあります。
ソ連のセルゲイ・ボンダルチュク版は戦争シーンの描写で評価が高いです。
まあソ連が支援したとなればそうでしょうというお話です。
他方、『戦争と平和』の映画版には他の版、ロバート・ドーンヘルム製作のものがあります。
amzn.asia
こちらは製作国が豪華でイタリア+ロシア+フランス+ドイツ+ポーランドの合同で撮影されました。
ソ連版に比べると人物描写に定評がありますね。ソ連崩壊後のロシアが加わっているのも興味深いです。
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質問者さんは「選択と集中」を問題点とされていますが、広く「国家が芸術を支援する」という視点で回答します。
上記の通り、国家の意に沿う作品が強く押し出される一方、「作品の良さ」が変質するでしょう。たとえば『戦争と平和』の場合は人物描写が犠牲になるなどしました。
日本が国家としてどのような意向を持っているかは興味深いお話ですが、
上記と同様、作品の方向性が「スポンサー」によってある程度偏るとは回答ができます。
10か月(10か月更新)