こんにちは。結婚4年目の会社員です。

配偶者の副菜へのリアクションについての相談です。

夫の好物は唐揚げ、ハンバーグ、かつ丼、ナポリタン等いかにも男子という感じで、それらに対して「おいしいなあ」と必ず言ってくれます(とても嬉しいことです)。

私の好みと体型維持、子供の栄養バランスを考慮し野菜のおかずをたっぷり作り、自分は夫のメイン料理を小鉢に少しというスタイルで、我が家の食卓の均衡は保たれています。

夫はいただきますと同時に副菜をバクバクっと一瞬で食べ終え「さてさて…」という感じでメインに取り掛かります。

箸休めという概念はなく、副菜を食べている間もおそらく「無」です。

時には私が痺れを切らし「蒸し野菜、きれいでしょう」「白和え上手にできたと思うの」「焼き茄子って季節感あるよね」等声をかけてしまいますが、夫は「ん?うん、いいねえ」と返し終了です。

昨日なに食べた?のケンジのように「この蒸し野菜の彩りときめくね!白和も俺好みの味付け!」と一品一品に盛大なリアクションをしてくれとは思いませんが、ちまちま、時にじっくりと作ったおかずが秒で吸い込まれていくのが少し寂しい気持ちになってしまいます。

副菜を作りたいのも食べたいのも食べてほしいのも私なので、夫にどうこうしてもらうのではなく、気持ちの落とし所を見つけるか、夫が無の状態で一瞬で食べてしまわない良い方法はないか考えています。

かつて僕の後輩(当時30代)が、「ハンバーグに付け合わせがついているのが意味わからん」と言っていました。にんじんやインゲン、コーンなどが何のためについているのかわからない、というのです。もちろんミニサラダも不要で、ハンバーグの皿にはハンバーグだけが載っていて、あとはご飯があればそれで良い、と。味噌汁くらいは「まあ許す」。

吉田戦車氏は初期の4コマに「誰か『肉と飯』という店を作ってくれ」というネタがありました。ごちゃごちゃした料理はもういいから、肉だけを焼いたり炒めたりしてそれとご飯だけを出して欲しい、と。

もちろんこれはマンガのネタではあるのですが、何らかの実感が含まれていたことは確かでしょう。現在の戦車氏の食に関する豊かな言動からはちょっと考えられない過去です。ちなみに後輩氏も後に「あの頃は頭おかしかった」と振り返っています。

男子とはおしなべてそういうものです。僕はたまたま比較的早い段階でこの男子期を通過しましたが、それでも中学生の頃までは普通に「肉と飯」派だったと思います。

その頃のことを思い出すと、サラダや酢の物は我慢して仕方なく食べていましたし、おひたしや白和えも何のために存在するのかわからないまま無の状態で食べていました。ただし一部、ちょっとは積極的に食するやや嬉しい副菜も無かったわけではありません。ナス煮、牛肉のしぐれ煮、ひじき、ゴーヤチャンプルー、高菜炒めなど、要するに「ご飯が進む」奴らです。

当時、ご飯の量に対する肉の量の比率は、高ければ高いほど良いと考えていました。(それが男子です。)なので、ご飯が進む脇役は、その比率を幸福寄りに調整する機能を持っていました。配偶者氏にとってそういうものもきっとあるはずです。例えばきんぴらごぼうあたりはその対象になる可能性が高いはず。まずはそういったもので様子を見るのも手かもしれません。

生物学的な話で、男は万が一食中毒で倒れてしまうと、その間に敵に襲われることが致命的になり、女は出産や授乳のためにあらゆるものから栄養を取れないとそれが致命的になる、それがそれぞれの未知の食べ物、食べ慣れない味に対する積極性に差がある理由だという話を聞いたことがあります。トンデモの可能性もありますが、僕はとりあえず納得しています。

その差分を埋めるのが文明、ということにはなりますが、配偶者氏は、文明の中においても家族を敵から守る本能がまだバキバキに効いている頼もしい男であるとも言えます。

中学生の頃に僕が無のまま食べていた酢の物その他もろもろは、その後ずいぶん経ってから「なんと良いものを食べさせてもらっていたのだろう」と気が付きました。なのでそれは当時、その時の健康に寄与していただけではなく、知らず知らずのうちに精神の血肉にもなっていたと言えます。どうか少し長い目で見ていただければと思います。

6か月

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