ご愛読ありがとうございます。
かぎ括弧「 」の使い方についてのご質問ですね。これは、私の作品について、という意味でしょうか、それとも小説全般についてのご質問でしょうか。
他の方の場合は分かりませんので、自分自身の「小説作法」についてお答えしたいと思います。端的に申しますと、これは小学生の時に作文の授業で習ったまま、ということです。
誰かの会話「 」の中で、他の人が何か言ったことを引用した形で表見する場合には『 』を使います。これは作文を習うときに、句読点の打ち方の次くらいに、まず最初に習うことの一つではないでしょうか。
そこから少しずつ進化して、現在は会話ではなくても、たとえば作品名、固有名詞などを文章の中で際立たせたいと思うときにも『 』を使います。
また、私の文章の中で「 」を使わずに誰かの言葉が入っている場合は、主人公の独白であったり、自分の中で思っていることを書いています。たとえば目の前にいる相手に対して、こころの中で思っていることを
何よ、あんなやつ。
と考えたような場合ですね。これに「 」をつけてしまうと、口に出して言ってしまったことと混同されるからです。
それから、たとえば電話でのやり取りの場合には、相手方の会話を〈 〉にして、主人公の方は「 」にしているという場合もありますし、これは、SNSでのやりとりでも使っています。こういう工夫は、小説を書いているうちに少しずつ工夫するようになったことだと思います。また、たとえば手紙の形式の文章や、何かの告知などを入れる場合には【 】を使ったりする場合もあります。いずれの場合も、出来るだけ読みやすくしようという工夫です。
他の方には他の方なりの作法があると思いますので、すべてが統一されているとは限りませんが、私の場合はこのような感じで使い分けをしています。