ひとつの回答は「負の外部性が認識されていなかった」でしょうか。
こちらのPDFの8ページ目をご覧ください。
「花粉症環境保健 マニュアル 2022環境省」
www.env.go.jp
https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/2022_full.pdf
ご覧の通り1998年から一貫して増加傾向にあります。
逆を言えば杉の植林が進んだ1998年時点でさえ花粉症が人口の2割、スギ花粉に限れば16%です。植林の際に軽視されたのはおかしな話ではありません。
https://mainichi.jp/maisho/articles/20200609/kei/00s/00s/012000c
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/data.html
www.rinya.maff.go.jp
上記記事と林野庁資料はともに杉の植林の時期と戦中と高度経済成長期としています。
高度経済成長期は平凡社百科事典では1960年台と定義されています。
1960年ごろの植林と1998年以降の花粉症の増加を関連づけるのは過去の人には困難であったでしょう。
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もうひとつの回答は「本来は杉が減ることで負の外部性が抑えられた可能性」です。
毎日記事が指摘しているのは、本来は杉が消費されるはずだったという部分です。
記事では
とありますね。このことから、仮に植林時の人々が杉と花粉症を知っていたとしても、
「常に杉を消費すれば花粉の量は一定程度に抑えられる」と考えていた可能性はあります……
とはいえこの二択なら最初の回答の方が自然ですか。
ともかく、ご指摘の質問の背景は以上の通りです。
10か月