小説の題材についてのご質問ですね。
これもやはり人それぞれとしか言いようがないのではないかと思います。編集者が「コレでいきましょう」と言う場合もあれば、そのための資料を集めてくれる場合もあるでしょうし、著者が「コレでいきたい」と言っても、編集者の方でいい顔をしない(そんなんじゃ、きっと売れない)という場合もあると思います。また、話し合いの結果、何かが生まれてくることもあれば、たとえばトリックなどを扱う場合は、まずトリックを思いつくところから始まるかもしれません。
編集者と話し合うというか、雑談の中から話が膨らんでいって、何か見つかる、ということは私にも経験があります。一つの頭で考えるより、二つ、三つの頭が寄せ集まって、単に雑談のようなことをしているうちに「コレにしよう!」というテーマにぶつかる、というわけです。また、同じように自分以外の方と話をするうちにテーマに出会うということは、私の場合は珍しくなく、「それ、小説に取り入れてもいいですか」と話の腰を折ってしまうこともあります。それから旅先で、ふと巡り会うようにテーマが「降りてくる」こともあります。
何も考えずにぼうっとしているときに、テーマが降りてくることもあるかもしれません。新聞やニュースを見ながら、とか、散歩の途中で、とか。
本当に人それぞれ、ケースバイケースなのが不思議というか、面白いようで、実は結構、大変なんです。パターンが分かれば簡単なんでしょうけれどね。
6か月