https://note.com/quantumuniverse/n/n500824e88712


こちらのページで、「フォンノイマンやウィグナーが提唱したコペンハーゲン解釈」という記述がありますが、Wikipedia の項目で言う「フォン・ノイマン=ウィグナー解釈」に相当するもの(つまり「意識が収縮を引き起こす」)を堀田先生はコペンハーゲン解釈とおっしゃっていると理解して良いのでしょうか?

コペンハーゲン解釈自体、明確な定義がなくて意味の幅のある用語であるのは理解していますが、用語の整理としてお聞きしておきたいです。

ご質問ありがとうございます。私はほぼ「フォンノイマン=ウィグナー解釈」を採用していますが、「解釈」というより確率を使うときの常識を語っているだけという立場です。波動関数や状態ベクトルは結局いくつかの物理量の確率分布の集合を1つの数式的表記で書いただけのもので、本質は「確率」です。確率に含まれている情報を扱うのが量子力学であり、観測によって対象系の知識が増えれば、それによって更新された知識に応じて、確率分布も更新されるという話に過ぎません。それが波動関数の収縮の本性です。結局、量子力学に限らず確率を使う理論ならば、かならず知識の更新による確率分布の収縮が起きるというだけです。ただし情報はそれを持っている観測者や測定機によって更新をされます。自分以外の他者やAIが意識を持っているか持っていないかは、哲学で長く論じられていたように原理的に答えられません。意識をもったこの「自分」が、複数の可能性があったサイコロの目もただ1つの目になっていると認識をすることで、初めて確率は収縮をします。それが「意識が収縮を起こす」の意味になります。ご参考になれば幸いです。

2024/03/01投稿
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