あからさまに「小学生向けですよ!」と謳っている本はありませんが、小学生向けに書いた文章は多少あります。
本は好きだけど、算数はちょっと苦手な小学生へ向けて書いた「お手紙」
季刊誌「プレジデントFamily」誌に寄稿したコラムで、本は好きだけど算数はちょっと苦手かなという小学生に向けて書いた、結城浩からの「お手紙」という形式になっています。そのまま小学生の方に読んでいただける形になっています。
◆数式って言葉なんだよ(結城浩ミニ文庫)|結城浩 / Hiroshi Yuki
https://mm.hyuki.net/n/n64e93dd7c35b?magazine_key=m2e7fe2241e08
「算数ガール」のものがたり
たとえば、こちらも小学生が読んで「おっ?」と思ってもらえるかもしれません。(これは、「算数ガール」に極めて近い「数学ガール」の物語)
◆少女アルファの冒険(結城浩ミニ文庫)|結城浩 / Hiroshi Yuki
https://mm.hyuki.net/n/n8acd4c823a70?magazine_key=m2e7fe2241e08
『式とグラフ』『整数で遊ぼう』
小学生にはもしかしたら難しいかもしれませんが、算数・数学に関心があるなら面白がってもらえる本はこちらの二冊でしょうか。
◆数学ガールの秘密ノート/式とグラフ | 結城浩
◆数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう | 結城浩
◆数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話 | 結城浩
お子さんに本を「読んでもらう」ためのポイント
余計なお世話かもしれませんが、もしもあなたが保護者の方で、お子さんに算数・数学の本を楽しんで読んでもらいたいと願っているなら、ポイントがいくつかあります。
無理強いしないこと。特に他の子供や誰かと比較したりしないこと。これを不用意にやると、一発で子供はその本が嫌いになります。ひいては算数・数学が嫌いになることがあります。
保護者が楽しむこと。保護者さんの側がまったく算数・数学に関心がないし、そのおもしろさもわからないし、学ぼうとしない状態で、お子さんが興味を持つというのは難しいです。子供を差し置いてでも自分があれこれ読んでみたい。わからないなりにも学びたい。何だったら子供から教えてもらいたい……みたいな環境がいいですね。
即効性を求めないこと。いまこの本を読んだからすぐに数学が好きになる……なんてことはありません。あるときは本を読み、あるときはパズルのような知育玩具を楽しみ、あるときは博物館や図書館にいき、またあるときは動画を観……のようにさまざまなチャンネルを通じて「算数・数学が関連した面白そうな世界」に近づいて行くものです。
わかる/わからないを追いすぎないこと。ましてや「わからない」ことを責めないこと。小学生・中学生の間は興味を持ってもらうことや、楽しんでもらうことに主眼を置くのがいいと思います(でも、子供からの問いかけを「なーなー」で済ませないのも大事です)。
以上、余計なことをあれこれ書きました。よろしくお願いします。
◆教えるときの心がけ|結城浩 / Hiroshi Yuki
https://mm.hyuki.net/m/md7abcdf8eaf5
◆父から学んだ「教える」ということ|結城浩 / Hiroshi Yuki