わかる!わかるぞ! となりました。何しろ質問文がそのまま一編のエッセイです。良いものを読ませていただきました。
おそらくご友人は、質問者さんを信頼して甘えているんだと思います。これは良い意味でです。質問者さんのような気のおけない友人以外との会食でも「汁残し」を徹底しているとはさすがに考えにくいから。
懐石料理でそれをやったら大変なことになりますし、フレンチや中華のコースでスープが出てきたらこれまた大ごとです。
「責められてるみたいだからやめて」というのも、ある意味家族を庇っているようにも思えます。「俺は何言われたっていいけどカーチャンのことは悪く言うな!」的なやつ。それが言えるのもまた友人だからでしょう。
僕が僕から見ておいしくなさそうな食べ方をしている人を目にした時の気持ちは、怒りというよりむしろ、「自分はこういう食べ方をする人間でなくて良かった」という、哀れみや優越感ですかね。それはそれで随分いやらしいですけど、感情が外を向くよりは内を向く方が平和かなとは思います。
それが友人だったら、自分が少なからず正しいと認識している方向への矯正を試みたくなるのは確かです。特にそれが飲食を仕事にしているような相手なら尚更です。しかし、そうでなければ実際は、「そういう好き嫌いもあるのか」もしくは「食に対してそれほど興味が強くないのかな」と思って終わりです。人生の何に重きを置くかまで口出しするわけには行きません。お店の中の人のスタンスとしてはまた少し違ってきますが、それはまた別の話です。
なので質問者さんは、ご友人を甘やかしてあげればそれでいいと思います。ただ機会があれば「まさかとは思うけど、それ人前で常にやってるわけではないよね」というのは確認してあげてもいいような気もします。まさかとは思いますが、一応……