あくまでもえいりのやり方の解説だけど……こんなふうにしてみましょう!
1.基準を求める
シナリオの遭遇を何もいじらずに、そのまま出してみてください。
それに対して「簡単」「難しい」をDM目線で分析して、「シナリオの標準的な遭遇」の難易度を求めてください。経験を積んでいると肌感でわかりますが、それが無いうちは「こんなの楽勝やろ……」と思う遭遇もそのまま運用して基準を作ってください。
2.基準から難易度を調整する
簡単に言うけど、D&Dの難易度って具体的にどこに宿るの?
それは「HP」です。特殊なギミックが無いかぎり、ぶっちゃけD&Dは相手のHPを先に0にする遊びです。敵のHPが多ければ難しくなり、低ければ簡単になります。
シナリオが簡単だと思う場合はモンスターのHPを平均値ではなく、「最大値」「平均値+50%」みたいなふうに調整してみてください。
ACやセーヴを高くしてみたい欲求もあると思いますが、硬いサンドバッグより柔らかいけど長持ちのサンドバッグのほうが殴り心地が良いので、とにかくHPだけをイジってください。
ボス敵が状態異常にやられて楽しくない場合はえいりのBoothにあるこちらの能力を与えて補強するとちょうど良い感じです。
https://brother-sharp.booth.pm/items/2377642
3.グダる調整は避けること
上のACやセーヴもそうだけど、簡単な遭遇を難しくしようとして失敗しやすいいくつかのパターンがあります。これをやっちゃうとPLがそもそも楽しくない上に、疑心暗鬼になりやすく、円滑な卓の進行が難しくなります。
人数を大幅に増やす:敵の数を純粋に増やしたらHP総量も増えて、難しくなります。けれども、FVTTなどの自動化に特化したツールを使っていない限り卓のプレイ時間とDMの負担が馬鹿みたいに増えます。可能であれば少人数の敵+高HPを目指しましょう。
常に増援を出す:実はスーパーロボット大戦でよくある手法で、やっと倒したと思ったら増援がやってきます。リソースをぶっぱしてかっこよく終わらせたつもりが、実は増援が来たことでピンチ!これが繰り返されるとPLが消極的になって難易度は上昇しますが「卓のプレイ時間」が恐ろしいぐらいに上昇しシナリオが停滞します。
PLの能力をピンポイントでカウンター:ファイアーボールが強いキャラがいるから、火に抵抗や耐性を持ったモンスターに切り替えて難易度を上昇させるのは理にかなっています。が、せっかくその能力・呪文を選んだPLが楽しくないです。やりすぎちゃうと「PL間に作戦会議するとDMにカウンターされる」から無言で遊ぶことが最適解になります。他の能力を使ってほしい場合は、逆に「その能力・呪文に弱い」敵を出すと積極的に使ってくれます。
4.受け入れる
戦闘が簡単に終わることは悪いことではないです。PLが楽しめていればその遭遇は難易度にかかわらず大成功です。D&D公式は公式だからといって難易度調整がうまいわけではないです、特にレベル10以降は大味な遭遇が多いです。
この卓の目的は、何を楽しみにしているのか?を全員で相談してから、難易度調整のための手がかりにすると良いです。