飲食店で、ある商品がお客さんに受け入れられたと判断するために、どのようなことをなさっていますか?

例えば単純に注文数を判断材料にするとしても、注文数が多いのはメニューでの見栄えが良いから注文したくなるだけで、もしかしたら食べたあと後悔している可能性があります。加えて、そのメニューを食べた後にどんなメリット・デメリットを感じているかは、お客さんを見ているだけでは捉えづらいです。

私はアプリ開発を生業としているのですが、アプリの場合であればリピーターが同じ商品(アプリの場合であれば機能)を使っていることで、本当にその商品に満足しているかがわかります。ただその場合でも”なぜ”については分からないので、ユーザヒアリングやアンケートなど行う必要はありますが。

話が脱線してしまいましたが、こんなことをを質問させて頂いたのは、本日マサラダイナーに行き出来立てのビリヤニを頂きひとしきり満足した後、帰り際に数量限定の白レバーのピックルを見つけ後悔したことがきっかけです。

よろしければお答え頂けたら幸いです。

飲食店は2割のお客さんが8割の売り上げを作ると言われています。つまり根本的にリピーター商売なのです。なので顧客満足度の高い商品は自然と売り上げ数が伸びます。

ただしこの検証は数ヶ月単位の時間がかかるので、スタッフはその場でその満足度を「読む」ことも必要です。残食が多ければこれはダメだとすぐわかりますが、そこまで酷いことはあまりありません。なのでお客さんからなんとなく伝わる雰囲気、表情、耳に入ってくる会話などからある程度推定することも必要になります。肯定的な褒めコメントなら、お客様の方から頂けることもあります。

また、ネットなら否定的なコメントも含め収集することもできます。レビューサイトやエゴサの出番です。もちろんこれは偏りもありますが、アンケートを実施するよりはずっとマシです。

 

ただし飲食店の場合は、人気のある(出数の多い)商品だけが良い商品とは限りません。むしろ人気商品で利益を確保することで不人気商品を支えることが大事だと考えています。マニアックすぎて普通の人には良さが理解されにくいものなどがこれにあたります。

こういうものの売り上げ数を伸ばすのに、メニューの中で目立たせたり必要以上によく見せたりするのは悪手です。むしろ目立たないようにして、意欲的なお客さんだけがそこにたどり着けるようにします。

最初に「2割のお客さんが8割の売り上げ」と言いましたが、逆に言うと確実に2割以上のリピーターを作らねばならないということになります。1回目でガッカリさせたらそこでジ・エンドです。なのでメニューの目立つところには、既に人気のあるとことんキャッチーな商品を置きます。同時に、最初からマニアック志向のお客さんがそれをスルーしてその人向けの商品にたどり着けるような仕掛けも必要です。

エリックサウスの場合は特に、こういう交通整理が重要です。交通整理に失敗すると「不幸な出会い」が生まれます。逆にそれさえ起きなければいいとも言えます。例えば帰り際になってから(あえてあまり目立たせていない)魅力的な商品を発見した場合、「また来なきゃ」というインセンティブが生まれます。

……なのでまた来てください!

2023/12/10投稿
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