揚げはいいですね。揚げは良いものです。

栃尾揚げを焼いただけのものは確かにおいしいと思います。おろし生姜をたっぷり添えて、あるいはその他の薬味もどさっと乗せて、そうなるとポン酢とかより潔く生醤油ですね。

薄揚げに納豆詰めて焼くのもたまらんですね。大豆の大豆詰め大豆ソースですが。

 

ただ僕は揚げは焼くより煮ることの方が圧倒的に多いです。揚げ料理の最高峰は「菜っ葉とお揚げさんのたいたん」だと思っています。

この料理はどういう揚げを選ぶかがなかなか重要で、やはり薄揚げでも薄過ぎず中に白っぽい部分がしっかり残っている京都風の揚げがベストです。名古屋で近所のスーパーには「京揚げ」という商品があっており、見た目は一見それっぽいのですが、なんか豆腐部分が締まりすぎておいしくない。それでもずっと諦めてそれを使っていたのですが、最近、同じ棚に並ぶ「長野ぽってり揚げ」というものがまだ理想に近いことに気が付いて、以来そちらに切り替えました。

 

イマイチな揚げと言えば気になるのは、近年「もちもち絹厚揚げ」みたいな商品が、いろんなスーパーでいい場所にたくさん並んでいることです。きっと人気なのでしょうが、僕はこれがなんだか苦手です。食感はおもしろいのですが、豆腐そのものの味があんまりしないし、煮てもちっとも味が染みない。

ノットフォーミーと言えばそれまでなのですが、どうもあれのせいで普通の絹厚揚げがますます入手しにくくなっている気がするのです。近所のスーパーでも、かつて3種類あったものが1種類に減りました。由々しき問題です。

これを書いていて、あれは焼いたらまだおいしいのかなとも思ったので今度そうしてみますが、あれが今後日本の絹厚揚げのデフォルトになったら、というかもはやそうなってる気もしますけど、家庭用レシピ作ったりする時に面倒だなあと思います。こうこういう揚げは使わないでください、という野暮な1行が増えるのは、決して望むところではないのです。

2か月

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イナダシュンスケさんの過去の回答
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