小山一貴＠野良小説編集者:お疲れ様です小山です。 書籍化打診おめでとうございます！ それをお断りするなんてもったいない！　とは思いますが、質問者さんの思うがままに振舞われるのが一番かと思われます。 その上で、一編集者としては先方から不義理を働かれたわけでないならば、そこまで悲観せず出版してしまってもいいのではないかと思います。 何故かと言いますと、質問者さん的にはまだ腕が拙い時代の作品だったとしても、担当編集さんから見ると十分に魅力的に見えているはずだからです。 また、確かに文章が下手だったり視点やキャラの内面がおかしいこともあるかもしれませんが、それは今質問者さんがこの4年間で得てきたものが形になって、やっと可視化できるようになって違和感を覚えているものなので、むしろ成長したことを喜ぶところかと思います。 この4年間の経験でそれが拙かったとわかるようになったわけですから、次に一度書籍化してみて、書籍化することで得た経験でまた一歩先に進むというのが良いのではないかと僕は思います。 今の時点で十分拙いと思っているかもしれませんが、書籍化作業をして出版されて、そうやって新たな経験を積むことでまた違った見方ができるようになるかもしれません。 先に言いましたが、担当編集さんや出版社的には打診してでも出版したい作品なわけですし、失礼ですがもしかしたら質問者さんの作品に対する観察眼がまだ拙いからその魅力を全て理解しきれていないのかもしれません。 まぁ設定矛盾があるとおっしゃっているので習作を書籍化しようとしているだけなような気もしますが……。まぁまぁそういうこともあります。 先方的に白紙にするほどではないのでしょう（むしろ普通は打診かけたら白紙にしません）。 レーベルカラーについても、もしかしたらジャンルの拡大を狙っているかもしれませんし先方の考えは予想しかできませんが、まぁそんなに悪く考える必要はないと思います。 それに、最初から誰もが喜ぶ作品を世に出そうというのは土台高望みしすぎというものです。 読んでがっかりするお客さんも確かにいると思います。でも、それは買って読んでくれた読者さんの一部でしかなく、喜んでくれる人だってたくさんいるわけです。 質問者さんは今そのがっかりするお客さんに怯えて、喜んでくれる読者さんたちのことまで考えられていません。 質問者さんが思っているよりも世界は優しくできているものです。 処女作が拙くてもそういうものだとみんなわかっていますし、その上で面白い部分楽しい部分を読み取って喜んでくれるものです。 そこで貶してくる人は、粗があればなんにでも文句を言うような人なので気にしすぎる方が息苦しくなります。 これから作家としてやっていくにあたって、批判やアンチコメントはどんなに有名になったとしても切っては切れない存在となります。 だからこそ、マイナスの意見ではなく、プラスの意見を希求していくのが作家として長生きする秘訣でもあるかと思います。 なので、不安を抱いていても前に進み続けてみてはいかがでしょうか？　歩んだ先にしか見えないものもありますから。 まぁ不安がどうしても消えないというのならばDMなどでもう少し細かい事情をお話しいただければ相談にも乗れるかとは思います。 また、それでもなお書籍化を白紙にしたい場合は担当編集さんとよく話し合って、こんな理由で不安になっているが編集さん的にはどう思っているか教えてくれないかなど、本年を話し合う場を設けると良いかと思います。 一応手続き的には契約書を結ぶ前であれば白紙にすることは可能です。契約書を結んだ後であれば、やんごとない理由もしくは何らかの背信行為がないと白紙化は難しいのでそのあたりよく相談されることをおすすめいたします。 質問者さんの未来に光が射しますことを心よりお祈り申し上げます。