イナダシュンスケ:根本的には家族の関係性の問題なのでしょうが、そこはキッパリスルーします。 お父様が特に偏っているわけでもないと思います。外食においては普通に人気があるのはそういう店です。おそらく質問者さんの方が周縁寄りです。今さらお父様を周縁に引き寄せるのは難しいでしょう。 ですのでこれは言うなれば「制約の多いゲーム」なのではないでしょうか。お父様が行きたいジャンルの店の中で、質問者さんも楽しめるコンテンツがひっそり含まれている店を提案するくらいなら、いくら頑固と言っても受け入れてもらえませんかね？ 質問者さんが何を求めるかはわかりませんので、あくまで「例えば」の話ですが、ナンカレーのインド料理屋さんなら、ひっそりダルバート的な物も提供してる店や、セットではなく単品なら割高かもしれないけど興味深いメニューがある店、ラーメンだったらワンオペカウンター中華が日銭稼ぎにランチでラーメンを出してる店、ファミレスだったらロイヤルホスト、定食屋さんなら大戸屋、焼肉なら韓国家庭料理的なものが充実している店、みたいな感じ。つまり工夫次第で周縁の民に相応しい使い方ができなくもない店ということです。いや、むしろ特別そういう店でなくても、意外と抜け穴的な活用法があったりもします。独立採算性ならば割高になることを遠慮する必要もありませんしね。 　 僕は人に合わせるためそういうことを強いられた経験はあまりありませんが、かつてもっと飲食店の現場に張り付きだった頃は、夜中過ぎでもやってる店にしか行けませんでした。そうなるとどうしてもファミレスやチェーン居酒屋、ラーメン、焼肉みたいな選択肢しか残りません。それをいかにポジティブに活用するか、というテーマから生まれたのが、例えばサイゼリヤ活用術みたいなことでした。 最近ではあまりありませんが、付き合いで「自分だったら絶対に選ばないタイプの店」に行くことがあります。先日は呼ばれて行ってみたら、「2時間飲み放題付きのイタリアン4500円」で、心中「大学生かよっ」とツッコミつつ、新鮮で楽しかったです。「スパイシーフライドポテト」なんて常にメニューでもスルー対象ですから、そうか、実物はこういうものなのか、と納得しました。おいしかったです。自分からはやっぱり頼まないでしょうが。 たまにはこうやって最適解に身を委ねるのも悪くないかもしれません。まああくまで「たまに」だから楽しめるのかもしれませんけどね。