菊澤研宗:これまで、環境問題を解決するために、今後、EV車が世界の主流になるといわれてきました。実際、ヨーロッパはEVが主流となるように、お得意の、さまざまな基準を設定してEVを標準化しようとしてきました。 ところが、この流れをめぐって、現在、疑問がでているように思います。それは、すべての車がEV車になると、大量の電気が必要となるからです。果たして、そのような大量の電気を生み出すことができるのか。おそらく、巨大な国土をもつ米国で、すべての車をEVにするのは無理だと思います。それだけの電力を生み出すには、再びたくさんの原子力発電所が必要になるかもしれません。このような電力供給問題は、最近、ヨーロッパでも認識され始め、すべてをEV車にするという流れに、若干、疑問が生まれているように思います。 さらに、今日、EV車の電気の充電には時間がかかるために、EVの電気スタンドでは渋滞が起こっているようです。一台のEV車が充電するのに、何十分もかかるからです。 こうした状況で、再び注目されるのは、トヨタのハイブリッドカーであったり、トヨタの水素燃料車です。トヨタは水素燃料車である「ミライ」とは異なるもっとシンプルな水素燃料エンジン車を開発しているようです。 ということで、またEV支配が決定的になったとはいえないと思います。それゆえ、トヨタにも十分可能性が残っていると思います。(Read more)