違います.その違いは大きくはないにしても,同じではありません.

水の温度を 1 ℃上げるのに必要な熱量という表現がよく使われますが,歴史的には,1824年にフランスのニコラ・クレマンが「水 1 kg の温度を 0 °Cから 1 °Cに上げるのに必要な熱量」をカロリーと名付けたのが最初のようです.でもこれは今の 1 kcalです.実際,これが混乱の元になりました.

圧力も考慮した元々のカロリーの定義は「1 gの水の温度を標準大気圧下で 1 °C上げるのに必要な熱量」です.ところが,水の比熱(1 gあたりの熱容量)は温度に依存します.このため,何度の水を基準とするかで,カロリーは異なります.実際,いくつかのカロリーが存在していて,0度カロリー(0 → 1℃)は4.219 J,15度カロリー(14.5 → 15.5℃)は4.1855 Jといった具合です.

2022/08/04Posted
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