田口善弘＠中央大学:社会の動きというものは、いつも、自分の人生に関係しています。社会がどんな状態かということを正確に理解して、本来はどうあるべきかということに見識をもって置くことは、仮に自分がそれを変えるだけの力を持っていないにしても大切なことです。 例えば、あなたが誰かから、何らかのルール違反を依頼されたとしましょう。その依頼がそのルール破りに値するほどの依頼なのか(つまり、ルールには反しているが、正義には叶っているとか)を判断するにはどうしても、社会の大きな仕組みを理解しておく必要があるでしょう。そうで無ければ、あなたとその依頼をしてきた人との人間関係とか、権力関係で決めるしかなく、それは破滅への第一歩になりかねません。 だから、仮に自分自身では力を及ぼことが出来ないような大きな仕組みにも関心を持って置くことは大切です。それはあなたが、正しい、さらに言えば幸せな人生を送るためのよすがになるでしょう。そういうことです。