AIの進化はめまぐるしく,今後我々の生活や働き方にも影響のある分野なので,重要な疑問だと思います。私自身,ChatGPTを使ってみてその精度や汎用性に驚いたのですが,他の企業がこの事業で競合するということについて,全くあり得ると思います。実際に,メモアプリケーション大手のNotionがNotionAIをリリースしており,あくまで対話型という側面が強いChatGPTに比べて,調べ物や文章作成・添削という点で優れているのではないかという評価がされています。

マイクロソフトやGoogleの強みとしては,圧倒的な資本力と自社サービス間の連携,情報・データの収集力が挙げられ,これらはAIをはじめとしたIT企業として競争優位を築くために必要不可欠な要素であると考えられます。しかし,ChatGPTのOpenAI社や上記のNotion,翻訳精度としておそらく最も高いDeepLなんかもGAFAMに比べて規模・資本力が乏しい会社が運営しております。そのため,業界内部の人間ではないので確かなことは言えないのですが,IT業界で特定の分野において大手と競合するには必ずしもそうした競争優位は必要とされず,突出したアイデアや技術力の高いプログラマーがいれば大手に対抗できるような流れに思えます。

そもそも,ChatGPTをはじめとしたAIチャットは,調べ物やコンテンツを探すという点でマイクロソフトのBingやGoogle検索といった検索エンジンと競合しており,内部の共食いを避けたいという企業としては当然の経営戦略から,他の企業がそこにつけ込んむことは十分に可能ではないでしょうか。

1 year ago1 year agoUpdate

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Past comments by 積惟美
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