川原繁人:私も「議論がshallow
(浅い)」と言われたことがあるので、心中ご察しします。たしかにその論文は、得られたデータとこちらが主張している内容のつながりが「なんとなく」だったと思います。どういう理論背景で実験をおこない、何を主張し、得られたデータがその主張をどのように裏付けるのか、他の解釈の仕方はないのか、などなどしっかり考えてみると良いかもしれません。
あとはどれだけ広い人たちに興味を持ってもらえるのか、常に自分に問い続けるのもよい練習になると思います。あとはやはり統計手法は日進月歩です。使える統計手法の武器が増えると、それだけ示せることが広がります。簡単な例だと「差がない」ということは頻度主義統計では示せませんが、ベイズ統計を使うと示すことができます。