kmizu:C++については、そこまで書いたコードの量は多くないので、もし間違っていたらどなたかが訂正してくださればと思います。
また、私の知る限りC++でパッケージマネージャを使うのが一般的かというとそうでない現場も多そうですが「ゼロからコードを書くことは一般的」ではないということは最初に言っておきたいと思います。たとえば、組み込み開発の現場でも大抵はメーカーの提供したSDKを使って開発することが一般的です。とはいえ、メーカーなどが提供したSDKを除けば、(他言語と比較すれば)依存ライブラリを使って楽に開発する、とはなりにくいのも確かなように感じます。
あくまで個人的な見解になりますが、端的に言うと「C++では環境に依存しないポータブルなパッケージ(ライブラリ)」を書くのに非常に手間がかかるせいではないかと思います。C++でも近年はパッケージマネージャが使われることが増えてはいるようですが、そもそもC++を使いたい領域というのは一部でしかサポートされていない命令を呼び出したいとか、OSが提供しているAPIを呼び出したいというケースが多く、気をつけてコードを書かないとすぐプラットフォームにべったりなパッケージができあがってしまいます。
パッケージマネージャを使うそもそもの動機は、他のパッケージへの依存関係を記述すればその依存関係が(環境によらずに)インストールされるといったもののはずですが、前提として各パッケージは他のパッケージに依存するのはよくても、なるべく特定の環境への依存を避けるべきという合意があります。実際、スクリプト言語でライブラリの一部がCで書かれているケースは多いですが、なるべくポータブルになるようにC部分は注意深く書かれていることも少なくありません。
他の言語(RubyでもPythonでもJavaでもいいです)であればC/C++を呼び出す領域はごく一部なので「そこだけ」気をつけていればパッケージのポータビリティは確保できますが、C++でパッケージのポータビリティを確保するためには
* 処理系定義の動作を不必要に使っていないか
* 未定義動作に依存していないか
は基本として、ライブラリのABIも含めてかなり気を遣わなければいけない印象です。そういった環境ではパッケージマネージャを使って依存関係をかけばそれで終わり、となりにくいのは容易に想像できます。
とはいえ、現状のC++パッケージマネージャの利用頻度についてはわからないところも多く、私のコメントもひょっとしたら時代遅れかもしれません。