浮雲☁ラノベのお仕事:縦読み漫画にあまり触れたことがないとのことで、比較的オススメ作品として挙がるものも含めて、6作品ピックアップしてみました。 単に「面白い」「クオリティが高い」だとあんまりなので、私的に選んだ理由や意識するべきポイントを添えておきます。 ※なお、私は日本の横読み漫画で育ってきたのでそれこそ何千作品と読んできましたし、仕事の関係と興味もあったので韓国と日本の縦読み漫画も人よりも多く読んでいる方だと思いますが、そのうえで言いたいことは「横でも縦でも、面白い漫画は面白い!」ということです。 『皇女、反逆者に刻印する』 私の中で、いわゆる「韓国発のWEBTOON」作品として、ハイレベルにバランス取れている作品だなと思っています。回帰モノのロマンスファンタジーというジャンル、レイアウト(コマ配置)、キャラクターデザイン、作画、仕上げ、いずれもハイクオリティです。 スタジオ制作(分業制)で作られている作品ですが、日本でこのクオリティで安定して制作するのはかなり大変だなぁと。 https://piccoma.com/web/product/66840 ピッコマ|無料漫画・小説、新作コミックが毎日楽しめる! https://piccoma.com 『お父さん、私この結婚イヤです!』 こちらも回帰モノのロマンスファンタジーです。また違ったビジュアルの強さがある美しい作品なんですが、特に特徴的なのはレイアウト(コマ配置)だと思います。 言葉を選ばずに言うと若干「紙芝居的」というか、コマよりもフルスクリーンで大きくキャラクターを描く表現をよく使うんですが、それでいてあまり単調に感じさせないところが凄いです。 あとは、各話の最後にミニコーナーみたいなオマケが置かれていて、そこで次回予告的なことをやったり、本編ではありえないようなセルフパロディをやったりしていて、これが作品のファンを獲得するのに一役買っているんじゃないかなと思っています。 https://piccoma.com/web/product/66124 ピッコマ|無料漫画・小説、新作コミックが毎日楽しめる! https://piccoma.com 『いきなり結婚生活』 こちらは現代ラブコメです。女性向けの韓国発WEBTOON作品には、大人の女性の恋愛を描いた作品も多くあります。これは、WEBTOON作品が人気になった後の道としてドラマ化があるのが理由の一つだと思います。 数年前までは、韓国発WEBTOON作品では日本の漫画と比べてデフォルメ表現があまり使われていなかったと思うのですが、最近は徐々に増えてきた印象です。とはいえ、作品とのマッチ度含めて表現がこなれていないものもある中で、この作品はキャラクターの魅力を引き出すのにもうまく使っているなと思います。 https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0002681 https://manga.line.me 『ゴッド オブ ブラックフィールド』 WEBTOON作品群の中で「アングラ」というジャンルも結構人気があるジャンルのひとつなんですが、「アングラ×転生」というコンセプトで人気の作品です。 こちらもすべてがハイクオリティな作品なんですが、特にアクションシーンでのレイアウト(コマ配置)が秀逸です。縦読み漫画においては、読みやすさを担保するためにコマはある程度隙間を空けて配置するのが基本なんですが、どうしても速いテンポや勢いを出しづらくはなります。この作品では、通常の会話シーンとは異なり、激しい攻防が繰り広げられるアクションシーンではかなり細かい、かつ連続した配置のレイアウトを使って、スピード感や迫力を出しています。 https://piccoma.com/web/product/23019 ピッコマ|無料漫画・小説、新作コミックが毎日楽しめる! https://piccoma.com 『ザ・ボクサー』 日本で話題になるWEBTOONは、複数もしくはチームで制作している作品が多いですが、韓国では個人で制作している作品も多いです。こちらも個人制作の作品で、人気作品のひとつ。 個人で週刊連載を実現するためにはいろんな工夫や取捨選択が必要になるため、特にコストが高い塗りや背景描写は大胆にコストカットされていますが、そんなこと気にならないくらい引き込まれる展開と演出が素晴らしいです。 個人的に特徴的だなと思うのは、引いたカメラでキャラクターが向かい合っている姿を捉えているコマが良く出てくるのですが、拳を交わすときのスピード感との緩急というか、静と動というか、めちゃくちゃ映像的で良い演出だなぁと思っています。 https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000747 https://manga.line.me 『氷の城壁』 こちらも個人制作の縦読み漫画です。作者は阿賀沢紅茶さんで、現在はジャンプ+で『正反対な君と僕』という作品を連載中されています。 こちらの作品は、ここまで挙げた作品比べると日本の漫画に近いレイアウト(コマ配置)や表現をされていて、ハイブリッドとまではいきませんが、うまく融合していると感じた作品です。 ひとつ例を挙げると、WEBTOON作品ではあまり絵のコマやキャラクターの上にセリフの吹き出しを被せずに、コマとコマの間の空間に配置して絵やキャラを良く見せるようにするんですが、この作品ではあまりそういうことはしておらず、読み味としては日本のコマ割り漫画に近いものになっています。 それでも特に読みにくさも感じず読み進められるので、日本人が読みやすい縦読み漫画の一つの好例になっている作品だと思います。 https://manga.line.me/product/periodic?id=S120538 https://manga.line.me 以上です。 ステキな縦読み漫画に出会えることを、祈っております!(Read more)