高校数学マスターもとbot:「複雑な計算でもスイスイ暗算できる人」ではないので、回答すべきか微妙ですが私もそこそこ考えてきた話題です。 ある数学者が「人間の頭の中である種の回答が湧き出してくるメカニズムは本当に不思議」という旨の発言をしていました。私もそう思います。記憶と言えばそれまでですが、例えば掛け算の場合は九九を覚えてそれを組み合わせて計算する、それが記憶する桁も組み合わせる速さも早くなることで全体として計算が早くなるのが普通だと思います。 そろばんを行っている人はそろばんの映像と対応することで暗算が早くなるようですが、これは割合の計算を数直線と対応させることで暗算しやすくなることや代数(数式)の計算を幾何座標と対応させることで暗算や解釈がしやすくなることと類似していると思います。 つまり、計算をある種の幾何(映像)や関連する概念と結び合わせることでより明晰にあるいは直感的に思考することができるのではないかと思います。数学理論もこの論法で価値を見出されるものが多くあります。 好きはものの上手なれと言いますが、ガウスは「私のように長く深く考えれば誰でも私のような成果を得られるだろう」という旨の発言をしていたそうですが、数学のどのような分野でも時間をかけて考えていくとその期間はその分野の計算や思考が概ねだれでも早く正確になるように思います。 それは、短期的な記憶の量が増え、演算(記憶の出し入れ)スピードも増え、また他知識との関連付けも増加するためではないかと感じています。ただ、その方法は自分に合った方法や実績のある方法や学問的な真理に基づいた関連付け(つまり普通に『勉強し研究する』こと)をすべきだろうと思います。 一言でいえば、好きなことを探究していけば自然と複雑な計算でも暗算できるようになると思います。もちろん、才能はあると思いますが多くの人はそもそも時間がない(足りない)だけではないかと思います。 ちなみに、ガロアという数学者はとても頭の回転が速かったようで、にもかかわらず大学入試には失敗するという挫折を抱えました。もしかしたら上述のような常人とは異なる方法で「複雑な計算でもスイスイ暗算」していたためかもしれません。彼の遺言には「曖昧の理論による超越的な解析」なる文言が残っています。ただし、「曖昧の理論」は後世に伝わっていないそうです。もしも「曖昧な言葉のように複雑な計算ができる理論」であったら面白いですよね。ちなみにガロアの論文は普通の人よりそこそこ曖昧です。(Read more)