興味深いご質問かと思います。各種機能をもつチップを一つのチップに集積したものをSoC(System On Chip)といいますが、SoCがこれまで使用されてきたのはスマートフォン、タブレットが主になります。そしてここ十余年のスマートフォン、タブレットの進化の歴史がそのままSoCの進化と重なります。当初SoCはバッテリ制約の強い携帯デバイス用途への利点、バッテリ消費が少ないという点からスマートフォンに採用されましたが、当初は1チップに集積できる回路の規模が小さい事、消費電力が小さいと言ってもバッテリ制約が大きい点等からデスクトップ、ラップトップPCと比較してパフォーマンスが期待できるものではありませんでした。また一方のPCではバッテリ制約がゆるい点などから独立したCPU、GPU、メモリ等周辺回路による構成の自由度が高く高パフォーマンスの設計が取られてきました。その後時を経て、スマートフォン市場が成長を続け、技術的にもテクノロジードライバーとして君臨します。その結果、消費電力の低いSoC構成でありながらPCシステムを凌駕する高集積な回路、最先端の設計技術、マーケット・トレンドを取り込み、スマートフォン向けSoCがPCシステムのパフォーマンスを超える日が来た、これがM1の達成した重要なマイルストンとなります。なお、厳密に言うとスマートフォンのSoC以外にも複数のチップを一つにまとめるという発送の設計はPCやゲーム機でも存在してきましたが、汎用性、トランジスタ数、消費電力をある程度確保したケースでのパフォーマンス等からやはりメインストリームのPCシステムにはなり得なかったという経緯もあります。以上いかがでしょうか

3y

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