伊藤隆太:ご質問ありがとうございます。広島大学の伊藤隆太です。非常に良い質問ですね。これは端的にいえば、ポーランドです。1945年2月のヤルタ会談でアメリカ・ソ連の二大国の合意が成立して、ヤルタ体制と言われる戦後世界秩序が成立したことによって、1945年4月にサンフランシスコ会議で連合国に加わっていた50カ国が最終合意に達し、1945年6月26日に国際連合憲章が採択されて成立しました。その後、サンフランシスコ会議開催時には、統一政府が成立していなかったポーランドが6月に統一政府が成立したことによって国際連合憲章に署名し、「国際連合」は51カ国で発足しました。そのため、この時点で一か国増えることになります。なお、この
The United Nations
はその名の通り「連合国」そのものの意味であり、敵対していた枢軸国を含まない組織でした。そのため、発足時点で連合国と交戦中であった日本は他の敵国とされた諸国とともに憲章の中の「敵国条項」により除外されていました。以上、国連の加盟国の変遷に関する簡潔な解説になります。何卒よろしくお願い申し上げます。