ところてん:これは「サービスの寿命を延ばすために、コミュニティを変化させてきた」というのが答えだと思います。支持されているのではなくて、その時に支持している層に向けて、サービスを変質し続けているからです。例のコピペを思い出しましょう。
> 【コミュニティの一生】
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> 面白い人が面白いことをする
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> ↓
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> 面白いから凡人が集まってくる
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> ↓
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> 住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める
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> ↓
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> 面白い人が見切りをつけて居なくなる
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> ↓
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> 残った凡人が面白くないことをする
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> ↓
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> 面白くないので皆居なくなる
>
> https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%83%86%E3%82%A3%E3%81%AE%E4%B8%80%E7%94%9F
最初期は、ごく一部のギークに向けた、検索を超える集合知ツールとして機能していたと記憶しています。面白い人が面白いことをしていた時代です。
翻って最近のはてブはどうかというと、ブックマークする人に向いたサービスというよりは、はてなブックマークをある種のニュースサイトとして消費する人に向けたサービスへと変質してしまっていると考えています。ひどい言い方をすると、面白くない凡人が楽むためのツールとなっています。ホットエントリーを通じた、大衆迎合の人気記事の消費サービスになっているわけです。
はてなブックマークにおいて、ブックマークをするひとが増えているのであれば、統計に表れるはずなので、ちょっと統計を見てみましょう。
2019年から2022年の年間ランキングを持ってきました。この手のブックマーク数は1位はばらつきが大きいので、各年の100位のブックマーク数を見てみましょう。(当時のブックマーク数ではなく、現在のブックマーク数なので注意が必要ですが、まぁ、そこは誤差としましょう)
2019年 1533人 https://hatenanews.com/articles/2019/12/27/110000
2020年 1546人 https://hatenanews.com/articles/2021/01/08/183000
2021年 1544人 https://hatenanews.com/articles/2021/12/29/110000
2022年 1428人 https://hatenanews.com/articles/2022/12/28/150000
というわけで、ブックマーク数100位のブックマーク数はほとんど変化していません。ということはブックマークを行っている人数はほとんど変わってないと推定できます。
> 面白い人が見切りをつけて居なくなる
いなくなった人はどこに行ったかというと、Twitterです。Twitterに移住し、記事を紹介し、その結果を自己の評判へと変換していきます。
では、どのような人がはてなブックマークに残っているかというと、自己の評判に頓着せず、かつ他人からレスを付けられたくない人です。ひどい言い方をすると、安全圏から石を投げて陰口を言いたい人が残っているツールになっています。
(わたしはこういった環境が嫌ではてブから去っていった側の人です)
また、はてブのホットエントリーによるランキングも、全体ランキングであり、マスが好む雑多なワイドショーのような記事が多く、私にとっては全く面白くありません。そういう点では、自分が鍛えたTwitterのタイムラインによる話題の記事が、自分にあったニュースがでてくるという点で極めて良いものになっています。
そういうわけで、はてなブックマークはなぜ支持されているのか?の答えですが、「サービスの寿命を延ばすために、コミュニティの一生に倣って、ギーク向けから大衆向けコミュニティを変化させ続けてきたから生きながらえた。ギークよりもマスのほうが閲覧者としては多く、そちらの方が儲かるから」というのが答えになります。