竹村俊彦:研究力の国別ランキングで使用される指標の1つが、英文で書かれた査読論文(専門家による審査を通過して学術誌に掲載される論文)や、査読論文の被引用回数(他の論文に参考文献として使われた回数)です。卒論で、英文の査読論文のレベルに達するのは、そもそも少ないです(分野にも依存するとは思いますが)。大学院生以上が行う研究レベルでないと、なかなか難しいです。したがって、大学や大学生の数が増加したから、これらの指標が上がるわけではありません。
また、日本語で書かれた論文は、ランキングの指標としては利用されないことが多いです。ただし、AIによる翻訳のレベルが急激に上昇しているので、言語の壁は下がっているとは思います。