Yoshi Yamaguchi:Pythonが、というよりNumPy、SciPy、Pandasといったライブラリ群が提供している機能が、MATLABが提供しているそれに匹敵しているか、という質問であると理解しました。 特定の領域でよく使われる最適化計算等はオープンソースコミュニティによって開発、検証、改善されているため、MATLAB以上に高性能なものも多いと思います。しかしながら、めったに使われない計算などは、MATLABで有償で提供されているライブラリには精度が及ばない、というものもあると思います。（自分がMATLABを使っていたのがだいぶ前のためどういった計算が、というものを1対1で比較できずすみません） Pythonのエコシステムは非常に大きいですから、MATLABを開発しているMathWorks社単体で秀でて提供できる機能というのは少なくなっていくのではないか、と予想しています。

鵜山太智:天文の観測分野ではpythonがかなり普及しています。無料で使い勝手が良く、インタラクティブでデバッグしやすいというもありますが、なんと言ってもastropyと言って天文の一般的なデータ解析・分析に必要なライブラリをほとんど揃えてくれているんですよね。MATLABなどにも天文ライブラリはあるのですが、astropyが充実しすぎていて、これは他のプログラミング言語には無い大きな強みです。 ただ問題はpythonは計算速度がCなどに比べて遅いので、データ解析処理の段階で大きな計算量をこなしたり、最近だとデータが高性能になるにつれデータ量も大きくなっており、一つのデータを解析し終えるのにかなり時間がかかってきています。メリットが非常に大きいので僕も主にpythonを使っているんですが、他の言語を全く使わないというわけではありません。