エモい、という言葉の表す意味について、解像度が低いのが気になり、もっと詳しく言語化することはできないかという問いですね。

この種の問いとしては、古語では「あはれなり」という言葉があり、近年では生命の危機を感じるという意味からもっともっと多様な意味をも包含する言葉となった。「やばい」という言葉にも、同じ疑問がわくことでしょう。

古語である「あはれなり」については、歴史上多用され、様々な有名文学でも主たるテーマとなったことから様々な考察がなされているところです。通説的な現代語訳のしかたは「しみじみとしたおもむきがある」というものですが、これも抽象的なものですよね。しかし、よく考えてみればこれは当然のことです。「あはれ」という言葉には、心の底から感動したり、心を揺さぶられ、つかまれたときにでる感嘆詞的な言葉であるからです。

そして、「エモい」という言葉もまさに、「エモーショナル（感情的）」というものです。ですから、つらい、かなしい、感動だ、など、自らの感情が自然に揺さぶられるときに感嘆詞的に使うのがエモいという言葉なのではないかと思います。