澤田秀之:私もこれまでタイには50回以上渡航していて、そのうちの5回ほど、子供たちを連れて家族で滞在しました。そこで一番感激したのは、ご質問者様と同じで、子供を大事にすることでした。タイの方が自身の子供を大事にしているのはもちろんのこと、他人の子供もとても大らかに見てくれていて、可愛がってくれることに、本当に驚きました。 タイに滞在中には家族でバスやソンテウに乗って出かけたり、カフェで過ごしたりしますが、タイ語が解らない我が家の子供たちに、全く遠慮なく話しかけてくれます。時にはカフェで、私がトイレに行って戻ってくると、隣の席の女性の膝にちゃっかりと座って、タイ語と日本語でなにやらコミュニケーションが出来ていたりと、感心したり、驚かされることが少なくありません。 私なりの理解としては、タイの方々が大らかであることと、女性の社会進出が大変に進んでいて、夫婦共働きが普通でナニーも家族の一員としているので、子供を家族だけでなくて、社会の中で育てて行こうということが自然に行われているのかな、と思っています。あとは、家族や親戚どうしの繋がりも強くて、レストランでも良く大人数で賑やかに会食をしてる光景を見ます。大人が子供を交えて大人数で集まると、自然に子供たちにも大人たちの意識が向かうし、大らかに優しく育てていこうという感じになるのかもしれません。また、タイの方々の大らかさは、タイが農業国で、食が十分に満たされていることが関係しているのかなとも思っています。実際、マーケットでは食材が安く売られていて、お手軽な食事も、非常に安価にできます。まず食が満たされていることで、人は大らかで優しくなれるのかな、と思います。更に、1年を通して、寒さを気にする必要がないということもあるのかもしれません。衣食住が十分に満たされているというのは、国が安定して持続し、また人が安心して生きていくのに、重要なことですよね。(Read more)