不良債権を、マクロ経済分析で一般的な銀行部門の不良債権（Bank NPL）と定義すると、当たるべき基本ソースとしては、

などが挙げられます。

なおデータから中国の実体経済を判断する上で、長年エコノミストを悩ませている点としては、

影の銀行（シャドーバンキング）が統計データ上で捕捉できていない可能性
- ちなみにシャドーバンキングとは、PIMCO の Managing Director だったPaul Allen McCulleyが提唱した概念で、銀行部門による非与信業務（オフバランス）による信用仲介活動を指し、具体的には委託貸付・信託貸付・理財商品などを通じた企業部門への信用創造を示す
そもそも中国政府/人民銀行の公表データが正確ではない可能性
- 経済統計の不整合を示唆する様々な研究がありますが、最近で面白かったのはWSJで公称GDP成長率と米空軍の防衛気象衛星が観測する夜間光量が一致しない国家群の上位4番目に中国が入っていたことです（上位3位までは、アゼルバイジャン、カタール、ジンバブエと独裁国家がランクイン）
  - その他にも、RIETI、ロイターなど

などがあるため、企業債務データや商業銀行の開示データからもアプローチするなどの複合的な分析が実態経済の把握には重要です。