粟田知穂:警察官には昇進試験もあり、基本的によく勉強をされています。あえて刑法分野で言えば、ひと昔前は家庭内の暴力事件等に「法は家に入らず」、あるいは詐欺・横領・背任等のやや複雑な財産犯罪に「民事不介入」といった根拠で捜査に消極的だったこともありました(人員配置の問題など捜査資源の限界という側面もあったかもしれません)。ちなみに刑訴法分野では、参考人に対して事情聴取後に「公判に呼ばれることはない」などの誤った説明をする方もたまにおられたようです。もっとも、最近はそのようなケースは少なくなったように思われます。