鵜山太智:星同士が意図的に形をなそうとしている、それくらい見惚れるような形状をしていますよね。僕も小さい頃様々な形をした銀河のギャラリーを無心でみていました。
でもその形はバラバラで統一性がないわけではなく、大まかにわけて何種類かの形態に分類されます。繋ぎ止めている力というのは基本的には重力です。地球と月、地球と太陽も何も繋がっていないですが、ある一定の距離から大きく逸脱しないですよね。もしこれが無いと全て乱雑に動く事ができてしまいます。人類が宇宙に飛び立つどころか、むしろ地球に留まる事ができません。
銀河はかなり端折って言えば星が集まったものですが、その中身は星だけではありません。ブラックホールなどのコンパクト天体と呼ばれるもの、星間物質(ダストやガス)、そして観測できないので何かわかっていないけれども、銀河や天体の動きから存在が示唆されているダークマター。銀河の形状はこれらの相互的な作用が絡み合ってできていると考えられています。そして、この中でも大きく影響を与えているのがダークマターなんです。
簡単に言うと観測しても何も見えていないが、何かしら質量が無いと説明できない力学的な動きをしている構造が多数の銀河で確認されているので、何かわからないまま仮想的にダークマターという名前がつけられました。
というわけで、一行で答えるとすると、重力とダークマターの効果となります。僕は銀河形成、銀河進化の専門家ではないのですが、回答がない状態で依頼が届いたので導入部分だけ説明させていただきました。
最後に一言、ダークマターって星や地球上にあるような物質全般の宇宙全体での総量よりエネルギー総量高いらしいんですよね。さらに宇宙にはダークマターよりエネルギー量の高い、またまた謎のダークエネルギーというのもあるみたいなんです。謎しかありませんが、今後の天文学・宇宙物理学で少しずつ紐解かれていくと思うので、楽しみにしていてください(専門にされてる方達に丸投げしてすみません!笑)。