Hidezumi Inoue:ご質問ありがとうございます。
政治課題には
* 地域や暮らしの問題
* 人権や暮らしやすさの問題
* どっちが勝っていてどっちが負けているのかという課題
の三つがあります。このうちホットな話題は圧倒的に三番目です。
米中対立とかロシアとウクライナの問題などはコメントがつきやすいです。勝ち負けに熱心な人が多く政治課題に引き寄せられていることがわかります。現在ウクライナの戦況を詳しく書いている人がいて、この人が記事を書くと閲覧数・コメント共に伸びる傾向があります。ウクライナ寄りの姿勢が鮮明ですしこまめにコメントも返していらっしゃるので高評価がつきやすいです。おそらく応援している人が多いのでしょう。
また中国の課題については日本語に堪能な中国系の方から中国寄り尚かつ反米の寄稿が寄せられることもあります。一時「戦狼外交」という言葉が流行った時代よりもやや落ち着いた印象でね。日本語で書くという敷居があるので中国からの投稿だと「なんとなく怒っているようだが今ひとつ意味がわからない」というものがありなかなか定着しませんでした。
人権問題を自分ごとと捉えて興味を持つ人はほとんどいませんし、地方政治など暮らしに直結した政治になるとほぼ誰も反応しないという傾向があります。所詮他人事の課題には冷笑的な人が増えますから、ヤフコメが冷笑的になって荒れがちな理由はよくわかります。
安倍政権時代との違い国内政治に対する関心は落ちています。安倍総理は好きな人と嫌いな人が極端に分かれている政治家でした。岸田総理には熱心なファンもアンチもいないですから「陣営に分かれて勝ち負けを競う」というようなことが難しいんだろうと思います。
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面白い視点があるのに続かない人も
政治課題に興味がある人はなんらかの政治課題に自分なりのポジションを持っている人が多いです。ただそういう人は「一方的に主張を述べている」と見られがちでなかなか閲覧数が伸びません。それよりもマメにコメントを返している人の方が高評価が付きやすくなるという傾向があります。やはりなんらかの意見に同調したいと考える人が多いんだろうと思います。当初の主張が強烈な人ほど「評価が得られない」と落胆して止めてしまう率が高いのですが、割と筋立てて文章を書ける人が多いのでちょっともったいないなあと思うことがあります。
一応
* 両論を併記してコメントを書きやすくした上で
* コメントをもらったら丁寧に返してください
とお願いはしているつもりなんですがそれに対応できる人とできない人がいるようです。
たまにログを見るとポジションは決まっていても「丁寧にコメントを返し中庸な視点を心がけている人の方が長く続けられるし高評価が得やすい」ということがわかります。
「どっちつかず」である必要はないんですが、普段の人付き合いで人気が出る人と遠ざけられる人がいるのと理屈は同じです。オンラインといってもやはりソーシャルなので「社交力」が重要なんだということが、統計を見る限りはよくわかります。