彩恵りり🧚♀️科学ライター✨おしごと募集中:まずは、記事を読んでくれてありがとう!
今のところ、人類は新たな生命をイチから作ったことがないので、生命の発生条件を真の意味で知っているのかと言われれば、そうじゃないと答えるしかないよ。よって、実は生命の発生条件に光が必須である可能性はゼロとは言えないよね。ただし、現状では光は無くても良いというのがある程度共通見解であると言えるよ。
生命において重要な物質である遺伝子やタンパク質は、突き詰めればかなり単純な化合物の集合体であるので、生命というのは何らかの "非生命"
な化合物が集まって誕生した、と見られているよ。この境界部がどうなっているのかが大きな謎であるわけなんだけど、ここではとりあえず化学反応の末に生命が誕生した、という前提に立つよ。
すると、化学反応が何らかの形で進行しないといけないわけで、単純な分子から生命が誕生するような場合、外部からエネルギーを投入する必要があるよ。ここが肝心。つまり投入するエネルギーが何らかの光エネルギーに限定される場合には、生命誕生には光が必要となるね。ただ、今のところそれに限定する理由は見つかっていないよ。自然界には他にも、雷や放射線、火山の熱など様々なエネルギーが存在するので、こういったものでも生命が誕生する可能性は十分にあるよ。生命は単純な化合物から誕生したという考えのかなり最初期に行われたユーリー-ミラーの実験でも、エネルギーとして雷を想定して電流を流しているように、地球の生命ですら光なしを前提に実験が組まれていることを考えると、他の星でも光なしで生命が誕生すると仮定するのは全くおかしくないんだよね。
一方で、知的生命は無論のこと、多細胞生物に関しても、誕生するかどうかには未知な点があるよ。そもそも生物が多細胞化する理由が判明していないのも無論だけど、地球においても生命が多細胞化するのに30億年以上かかっているので、多細胞化というのは生命の歴史においてかなり大変っぽいらしいとされているのよね。となると、実は多細胞生物が生まれるのは、知的生命と同じくらいに大変な可能性すらあるよ!