前にテレビのドキュメンタリーで養子を育てる夫婦を見ました。二人は子どもが出来なかったから親が放棄した女の子を引き取り育てる。まったく裕福ではなかった。思春期になるとその子は自分の出自を知り二人にひどい事をいって激しく反抗した。お母さんとお父さんはしかしまったく怒らなかった。うんうんというだけで子が怒り飽きるまで黙って聞いて、終わったらご飯を作った。わたしは見ていて途中何度も腹が立った。何だこのがきは。しかし二人は一度も決して怒らなかった。その子は十代で妊娠した。その時も二人は問い詰めたりせず「どうする?」と聞いた。うむとその子はいった。お母さんはその子のお腹をさすり「背中が痛い」というと背中をさすり毎日食事を作った。その子が子どもをうんだ。二人はうまれた子を愛おしそうに変わるがわる抱っこした。最後その子が子を抱きながら「お母さんみたいにこの子にしてあげたい」といった。わたしは「愛」という言葉を見ると聞くといつもそれを思い出します。

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