質問ありがとうございます.グラフェン超伝導は,すぐに実用化といったものではなく,まずは物性物理の新たな研究対象として活用されると考えています.

グラフェンはデバイス材料として研究されてきましたが,最近の研究で超伝導化が可能であることがわかりました.グラフェンを「特定の角度」で重ねることで超伝導が発現します.このように原子層化合物をずらして重ねる研究分野はツイストロニクスと呼ばれており,バルク物質では発現しない物性を研究する舞台として分野が成長を続けています.

さて,ツイストグラフェンの超伝導ですが,すぐに実用化が期待できるような高温超伝導や高性能超伝導材料レベルではありません.ただし,電子間の相互作用等による非従来型機構の超伝導であることが提案されており,物性物理の基礎研究における重要な新物質としての有用性が期待されています.

2 years ago

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