chita:* ヒトに小骨が全く無いのは、体勢を保つために骨格と筋肉とを繋いでいる「腱」があるから。川魚を含む魚類には腱にあたる組織が無く、筋肉を固定して体の形を整えるために肋骨とは別の細い骨が生えていたり、どこともつながっていない浮遊骨が体に埋まったりしていて、それらが魚を解体する際に小骨として見出される
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小骨には、肋骨(腹骨)に沿うように体表に向かって伸びる上肋骨(epipleural(S))と、背骨から遠い位置にある浮遊骨とがあって、乱暴な説明をすれば、筋肉というドーナツを重ねた真ん中を背骨と言う軸が貫いてて、上肋骨がドーナツの隙間に食い込んで魚の体の形を整えてるわけです。これ以外の骨は簡単に取り去ることができるので食べるときにはあんまり問題になりません。川魚のなかでマスやイワナなどサケの仲間は上肋骨のさらに上にもうひとつ別の小骨が背骨から伸びています──海水魚ではイワシなどのニシン目に同じ特徴があります。また、コイの上肋骨は、身の中でY字に枝分かれしていて取り去りづらく、調理を面倒なものにしています。
https://australian.museum/learn/animals/fishes/fish-bones/
シーバス(スズキ)の骨格の図示。上肋骨は74番
https://www.researchgate.net/publication/363455576_Intermuscular_Bones_in_Asian_Carps_Health_Threats_Solutions_and_Future_Directions
コイの小骨についての論文。枝分かれした小骨の写真もある
https://www.fam-fishing.com/entry/kobone 上肋骨を血合い骨(上椎体骨)・上神経骨という別名で説明してある
(PDF)魚の生体構造と品質 上肋骨が「肉間骨」と呼ばれている理由