寺崎一郎:日本では試験的には送電に用いることが行われている段階です。超伝導は冷やさないと発現しないので、冷却コストに見合わないと使えません。それと抵抗ゼロで流せる電流は直流に限りますので、発電所で生み出される50ヘルツや60ヘルツの電流は抵抗を生じます。これも課題です。一番有望なのは大都市の電力地下ケーブルへの応用です。地下ケーブルは一度敷設すると拡張が難しいから、断面積あたりに流せる電流を増やすしかありません。そのために超伝導はとても有効です。(Read more)
Yoshikazu Mizuguchi:現時点では発電所からの送電に用いられてはいませんが,将来的に利用することを想定しています.超伝導といっても完全に送電ロスがなくなるわけではありませんが,従来の送電線に比べると格段にロスが抑えられます.また,超伝導体は冷却する必要があり,冷却コストと呼ばれています.冷却コストを考えても,現状の送電ロスと比べて明らかに効率が良くなります. 超伝導送電は,日本においても様々な実証試験も実際に行われており,もはや夢の技術ではなく,実用技術と考えてよいでしょう.(Read more)