kmizu:AIについては昨年にようやく「まともに」勉強し始めた身ですが、一つ重要なことは基礎をおろそかにしないことです。近年のいわゆるAIと言われるものの背後にあるのは特に深層学習という技術ですが、これの仕組みをある程度理解することは必須です。
また、深層学習を含む機械学習には
・教師あり学習
・教師なし学習
・強化学習
という分類がありますが、それぞれの学習方式がどのような特徴を持っているかについて一通り知っておくことも重要です。昨今の「AI」システムは教師あり学習に強化学習を組み合わせたりしていることもあり、それぞれの方式の基本について抑えてくことは重要です。
書籍なら「ゼロから作るDeep
Learning」はとてもおすすめです。専門家じゃなくても比較的理解しやすい丁寧な解説がありますし、Pythonを使ってDeep
Learningに関する「枠組みそのもの」を作っていくという構成の本ですので、この本を使って勉強することで「深層学習についてのAPIをなんとなく呼び出す」より理解が深まるのではないかと思います。
深層学習を含むいわゆる「AI」については正味な話、Pythonである必然性はありません。単純に必要なライブラリが充実しているだけですので。とはいえ、深層学習に関するライブラリの蓄積は凄まじいものがあり、あえて他の言語をチョイスするならそれなりに覚悟が要ることも確かです。深層学習のために他の言語をあえて使う必要はないのですが、Pythonが好きでないのなら、学習段階では他の言語を使って実装してみるのも良い選択でしょう。
ちなみに筆者は主にScalaを使って深層学習の勉強をしていました(現在もしています、が正解ですが)。
また、深層学習だけをやっていればそれで十分というわけではありません。というのは、深層学習を適切に使いこなすためには統計や行列演算などについても基本を理解している必要があるからです。プログラミングとは一見直接関係ないように見えるかもしれませんが、統計や行列演算について改めて学習しておいた方が良いでしょう(統計については別に専門書があるので、それを選択するのが良いかと思います)。