越智 徹:やや情報が古いですが、2014年当時に京都大学の教授(45歳)で年収940万だと明かしたことが当時話題になりました。
https://togetter.com/li/954324
私立はもう少し良くて、中堅から大手で45歳ならだいたい1000万行くか行かないかくらいです。ただし分野にも寄るのでしょうが、研究費に関してはかなり持ち出しが多いということもあります。ちょっとした物やサービスを購入する場合、大学に申請していると間に合わないので、パパッと自腹を切ることが多いですし、研究予算に限りがあるので、自腹で出張に行くことも多くあります。そのため、入ってくるお金もそこそこあるが、意外と人によっては出て行くお金も多いです。個人的には京大教授で940万は(業務量にもよるが)少し安いのではないかと思います。
なお、講演・出版で儲かるというのはほんの一握りの人でしょう。そもそも講演なんてやる暇はありません。今はとにかく大学では授業第1主義かつ授業やその他の仕事が山ほどあるので、合間を縫って講演をやるのはかなり難しいです。オンライン講演ならまだ時間はなんとかなるかもしれませんが、準備も大変ですし。出版に関しても、いわゆる一般書で儲かる人はいるでしょうが、大半の大学教員が執筆するのは専門書や教科書で、これらは印税が入ってもそんなに多くはないので、執筆時間を考慮するとほぼ赤字です。よく医学系では講演でがっぽがっぽみたいな話が信じられていたり(?)しますが、知り合いの医学系に聞いても大半の人は無縁で、やはり特殊な事例のようです。
とはいえ、平均年収を考慮すると、世間一般よりは高給なのは間違いありません。しかし、その給料に見合った労働量かというと、これは人にも寄りますが、とにかく研究以外にも様々な仕事が多く、見合っているかどうかはかなり判断が分かれるところだと思います。一般企業ではどうかわかりませんが、私の周囲では午前1時くらいでは平気でメールが飛び交っています。(まずこれをどうにかしたい。大半は大学以外の、主にボランティア業務になる学会関係が多いのですが)