蒔田純:ある程度新しくて初学者向けの日本語書籍は意外に少ないですが、下記などいかがでしょうか。
①梅川正美・阪野智一・力久昌幸 編著『現代イギリス政治 第2版』成文堂、2014年
②高安健将『議院内閣制―変貌する英国モデル』中公新書、2018年
③梅川正美・阪野智一・力久昌幸 編著『イギリス現代政治史 第2版』ミネルヴァ書房、2016年
①は議会・内閣・政党・省庁・選挙・地方制度・外交等、イギリス政治全体をある程度カバーした概説書で基本的な知識を押さえるには良いと思います。
②は制度の観点からイギリス政治、そして議院内閣制全体を論じたもので、より政治学的に制度とアクターの関係性を考えられると思います。
③は政治史の本ですが、戦後のイギリスが世界の中でどのような位置に置かれ、その中で政治、とりわけ歴代の首相がどのように課題に対処してきたか、という大局をつかむことができます。
この他、学術書ではない、もう少し軽いものであればいくつかの新書がありますが、質問文から察するに、きちんとした学術書の方が合っているのではないでしょうか。